強面騎士団長に離婚を申し出たら、私を離したくないってソレ本当ですか!? ~転生聖女は推しをヒロインルートに戻したい~
「うわぁ!? なにをする!?」
「お前さんたちが役場や公民館の水瓶にやっと溜まった少ない雨水を、当たり前のように独り占めしてったからね。あたしらはね、もう十日も満足に洗濯なんかできちゃいないよ。そりゃ、汚いし匂うのも当然だろうよ。だがね、あたしらはお前さんらのように心まで汚れちゃいないよ!」
老婆が肩を怒らせて、町長を一喝する。
「そうだそうだ! 俺たちは壁の塗り替えはおろか、掃除に使う水すら確保が難しくて家はすっかり汚れ放題だ。野菜畑への水やりを優先したから、どこの家の庭先も花なんかはとうに枯れてる。ここみてぇに花咲かせてる家なんか一軒もねえ。だが、それがどうした! 町の窮地に見向きもせず、普段通りにお綺麗な生活を送る恥知らずよりよっぽどいいさ!」
「誰が厄病神だってぇ? 馬鹿なことをお言いでないよ! 聖女様はあたしらを食い物にしてきたあんたらって癌を綺麗に浄化してくれた女神様さぁ」
「お前さんたちが役場や公民館の水瓶にやっと溜まった少ない雨水を、当たり前のように独り占めしてったからね。あたしらはね、もう十日も満足に洗濯なんかできちゃいないよ。そりゃ、汚いし匂うのも当然だろうよ。だがね、あたしらはお前さんらのように心まで汚れちゃいないよ!」
老婆が肩を怒らせて、町長を一喝する。
「そうだそうだ! 俺たちは壁の塗り替えはおろか、掃除に使う水すら確保が難しくて家はすっかり汚れ放題だ。野菜畑への水やりを優先したから、どこの家の庭先も花なんかはとうに枯れてる。ここみてぇに花咲かせてる家なんか一軒もねえ。だが、それがどうした! 町の窮地に見向きもせず、普段通りにお綺麗な生活を送る恥知らずよりよっぽどいいさ!」
「誰が厄病神だってぇ? 馬鹿なことをお言いでないよ! 聖女様はあたしらを食い物にしてきたあんたらって癌を綺麗に浄化してくれた女神様さぁ」