強面騎士団長に離婚を申し出たら、私を離したくないってソレ本当ですか!? ~転生聖女は推しをヒロインルートに戻したい~
彼はドレスを破かれ、胸もとを露わにした私を見て一瞬悲痛に表情を歪めたが、すぐにマントを脱いで私の体を包んでくれる。
「もう大丈夫だ!」
「ラインフェルド様ぁ……っ!」
慎重に抱き起されながら、私は考えるよりも先、彼の胸の中に飛び込んでいた。彼は私をしっかりと抱きとめて、宝物を扱うみたいな丁寧さでマント越しの肩を撫でてくれる。
「安心していい、俺がいる。俺が来たからには、もう誰にも指一本たりと触れさせはしない。なにも怖いことはない」
「ぅううっ……」
低い声が、温かな手が、優しい眼差しが、彼が私に向ける全部全部が優しさと包容力に満ちていて。
絶対的な安堵に包まれながら、不安と恐怖に強張っていた心と体が溶けていく。堪えようと思うのに、嗚咽の声が漏れてしまう。
ひっくひっくと泣きながら縋りつく私の肩や背中を、ラインフェルド様はずっとあやすみたいに撫でてくれた。
「もう大丈夫だ!」
「ラインフェルド様ぁ……っ!」
慎重に抱き起されながら、私は考えるよりも先、彼の胸の中に飛び込んでいた。彼は私をしっかりと抱きとめて、宝物を扱うみたいな丁寧さでマント越しの肩を撫でてくれる。
「安心していい、俺がいる。俺が来たからには、もう誰にも指一本たりと触れさせはしない。なにも怖いことはない」
「ぅううっ……」
低い声が、温かな手が、優しい眼差しが、彼が私に向ける全部全部が優しさと包容力に満ちていて。
絶対的な安堵に包まれながら、不安と恐怖に強張っていた心と体が溶けていく。堪えようと思うのに、嗚咽の声が漏れてしまう。
ひっくひっくと泣きながら縋りつく私の肩や背中を、ラインフェルド様はずっとあやすみたいに撫でてくれた。