強面騎士団長に離婚を申し出たら、私を離したくないってソレ本当ですか!? ~転生聖女は推しをヒロインルートに戻したい~
「俺はもう、君に愛を伝えることを躊躇わない。君が望んでも離してなんかやらない。君は、俺のものだ」
おとがいに指がかかり、クイッと上を向かされる。高い鼻梁と形のいい唇がアップに迫り──。
唇がしっとりと塞がれる。
温かで、柔らかさと弾力に富んだ感触に、くらくらと目眩がした。
ほんの一瞬触れ合って唇はすぐに離れていったけれど、私は頭が逆上せたようになってしまって、まともに物を考えることもできなかった。
ふいに下唇に彼の親指が押し当てられる。そのままツーッと輪郭をなぞられて、全身がぞくりとした。
「柔らかなこの唇も……俺のものだ」
「んっ!」
再びの口付けと独占欲の滲む台詞に、覚えたのはたしかな喜び。彼に望まれている。その事実が、戸惑いも羞恥も飛び越えて私を有頂天にさせる。
全身がふわふわして、頭の中がラインフェルド様でいっぱいだった。
◇◇◇
おとがいに指がかかり、クイッと上を向かされる。高い鼻梁と形のいい唇がアップに迫り──。
唇がしっとりと塞がれる。
温かで、柔らかさと弾力に富んだ感触に、くらくらと目眩がした。
ほんの一瞬触れ合って唇はすぐに離れていったけれど、私は頭が逆上せたようになってしまって、まともに物を考えることもできなかった。
ふいに下唇に彼の親指が押し当てられる。そのままツーッと輪郭をなぞられて、全身がぞくりとした。
「柔らかなこの唇も……俺のものだ」
「んっ!」
再びの口付けと独占欲の滲む台詞に、覚えたのはたしかな喜び。彼に望まれている。その事実が、戸惑いも羞恥も飛び越えて私を有頂天にさせる。
全身がふわふわして、頭の中がラインフェルド様でいっぱいだった。
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