蒼い情熱が導く、あなたの極上な愛に酔いしれたら
「…はい」
こくり、と頷き、彼が宿泊するホテルへと手を絡ませて移動した。
私が泊まっているホテルよりもずっと高級なリゾートホテル。
「これも俺のお勧めの白ワイン」
この島に相応の白を基調としたラグジュアリーな部屋に入ると、彼はワインをスマートに抜栓してグラスに注いでくれた。
「二人の出逢いに」
"乾杯"とグラスを合わせる。
キザな言葉も彼の口からなら心地よい。
一口、ワインに口をつけると、私と彼の瞳が合う。
どうしよう。恥ずかしい。
手が震えてしまって、
「あっ」
グラスを倒してしまう。
慌ててバッグからハンカチを取り出そうとしたけれども、思う様に手が動いてくれなくて、バッグまで落としてしまう。
ああ、中身が…
心配性なとこもあってか無駄に入っているバッグの中身が散乱してしまう。
「ごめんなさい…私ってば…」
散らばった持ち物を拾おうとした時、だった。
「…っ」
私を抱き寄せてキスをした彼。
優しく重なった唇は、
「…ん…っ、ん…」
一つ、二つ、口づけをする度に激しくなる。
唇は割られて、彼の舌が私のものと絡まり合い、
「んんっ…」
身体の力を奪っていく。