蒼い情熱が導く、あなたの極上な愛に酔いしれたら

分かるのは同じ日本人というくらいで、
彼の名前も、年齢も、何処に住み、どんな生活をしているかも知らない。

彼もまた、私の名前なんて知らず、失恋してここに訪れたということくらい。

あとは素肌を重ねて過ごした時間だけ。

美しい島と海にも別れを告げて、現実に戻れば、

私はまた何時もの私に。


それでも、窓の外を見れば、そこには太陽があり、

その煌めきが、あの一夜の記憶を蘇らせてくれる。

不思議なくらいに、職場で気になっていた男性のことは意識もしないし、その恋人や仲間から言われる嫌な言葉もあんなにショックを受けていた筈なのに気にならない。


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