蒼い情熱が導く、あなたの極上な愛に酔いしれたら
ここ(百貨店)には仕事をしに来ているんだもの。
もうこの現実で、男性に胸をときめかせて恋心なんて抱いたりしない。
少しは強くならなきゃ。
思い立って旅立った異国の地で、あんなに素敵な男性に初めてを捧げて、素肌で触れ合って悦びを感じる事が出来たんだもの。
これ以上の贅沢は望めない。
そう思うと、勝手な失恋だって私には必然的だったのかもしれない。
そっとまた、大切な思い出を心の奥に隠す。
「ごちそうさまでした」
手を合わせて、小さく呟く。
今日も一人のランチを食べ終えて、仕事に戻った。