蒼い情熱が導く、あなたの極上な愛に酔いしれたら

思い出すー…
というよりも似てる。

目の前の男性は、仕立ての良いスーツ姿で黒髪もワックスできちんとして紳士服のモデルみたい。

でも、ラフな服装にして、髪の毛も無造作な感じにしたら似てるどころかー…

でも、まさか。

同じ日本人であっても、帰国してこんな形で直ぐに再会出来るわけない。

そんな出来過ぎた運命が私なんかにあるわけない。

あの日の残像がこびり付いて離れないから、無意識に重ねて見えてしまっているだけ。

否定する気持ちがあるのだけれども、でもやっぱり、

もしかしたら…と思ってしまう。

だから尚更、


「カットは0.20カラットからでー…」


接客しながらも直視出来ない。

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