蒼い情熱が導く、あなたの極上な愛に酔いしれたら

サントリーニって…


「ほ、本当に…⁈あの時の…っ」


思わず出てしまう、大きな声。

私の、らしくない動揺ぶりに、周りの従業員も「何事⁇」という表情でこっちを見てる。

いけない。仕事中…

私は今、お客様にエンゲージリングを…しかも、お客様はあの時の彼で…どうした訳か、エンゲージリングを私に贈るって…

でも、どうして私のフルネームを?職場までも知ってるの?あの日、お互いに自分の事を語らないまま朝まで抱き合って…

そこまでぐるぐると考えると、カァァッと頰が赤くなってしまう。

だから、今、私は仕事中で…あぁ、もう、混乱してる…

と、


「いきなりこんな風に会いに来たら迷惑だったよね」

「いえ、その…」


上手く頭が働かない。

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