蒼い情熱が導く、あなたの極上な愛に酔いしれたら

婚約が公になり、私の両親との顔合わせも済み、


「それでは新居に行きましょうか」


私は新居へ移る事となった。

蓮さんが用意してくれたのは、タワーマンションの最上階。しかも、その階全てが私達の居住スペース。
既に用意された高級なインテリア。
私の洋服や小物まで用意されている。
引越しといっても十分なくらいに物が揃っているため、スーツケース一つ分しか持ち込むものはなかった。


「今日からここが私達の住む場所です」

「は、はい」

「これから挙式、披露宴が控えています。それまでに電撃とはいえ愛しあって結婚したという風に見える様に距離を縮めていきましょう」

「はい…」


蓮さんは私達の結婚を最大限、ビジネスに利用するつもりだ。
エンゲージマリッジリングは当初のアプローチ通り澤井屋で扱う高級ジュエリーブランドで揃え、挙式や披露宴で着用する洋装や和装は新しくテナントとして入るブライダルセレモニーのサロンで。


「明日はブライダルサロンへ。衣装合わせ等今後に向けて準備をします」


ウェディングドレスや打掛など有名デザイナーと契約していて、ブライダルエステや美容分野でも充実している。幅広い年齢層から人気で、急成長を遂げる中、澤井グループの傘下に入ったサロン。
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