蒼い情熱が導く、あなたの極上な愛に酔いしれたら

そんなに甘い声で囁かれると、耳たぶから頬まで熱くなってしまう。


「葵、このドレスは試着した?」


蓮さんの視線の先にはマネキンが着用しているクラシカルで上品で美しいウェディングドレスが。


「いえ、まだ…」


まるでどこかの王室の結婚式で着用されるウェディングドレスの様。


「澤井社長、こちら欧州の王室や海外の著名人御用達のデザイナーによる新作でございます。是非、ご試着下さい」


鶴田店長にも次は是非、こちらを、とお勧めされる。

マネキンが着用していたウェディングドレスに着替えが済むと、


「奥様、全身のメンテナンス後でお疲れかもしれませんが、ヘアメイクとヘアアレンジをさせていただいても良いでしょうか?」


鶴田店長に小声で提案される。


「お願い…します…」


カーテンで仕切られた試着ルームと同じスペースにある鏡台に座り、再び、スタッフさんにお任せする。

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