蒼い情熱が導く、あなたの極上な愛に酔いしれたら
私は蓮さんの腕に自分の腕を絡ませる。
「いきますよ」
蓮さんの合図で一歩、
「いち、」
二歩、三歩、
「に、さん」
と声に出して昇る。
八段昇った所で、
「踊り場の台座に置かれているものは?」
と、また質問が。
「ー…四季の花が飾らせています」
「正解。これは簡単だったかな」
「はい…でもどうしていきなり澤井屋なぞなぞを?」
そう私が真面目な顔で尋ねると、
「澤井屋なぞなぞー…可愛いネーミングですね」
クスっと蓮さんが笑う。
「なぞなぞではないのですか?」
「検定ですね。全て合格したらプレゼントを贈ります。では再び問題です。今、何段数えたでしょう?」
「えっ…」
途中からまた違うなぞなぞー…検定を出されたから、何段までかなんてすっかり忘れてしまった。
「…罠を仕掛けましたね」
「とんでもない」
「もう一度、数えても良いですか?」
「駄目です。では、僕が勝ったので葵には目を瞑ってもらいます」