蒼い情熱が導く、あなたの極上な愛に酔いしれたら
踊り場まで昇った所で私は言われた通りに目を閉じた。
すると、手を取られた気がして、
あれ…薬指に感触が…
「目を開けても良いですよ」
蓮さんの言葉にゆっくりと瞳を開けると、
「ー…っ」
薬指に指輪が。
「これ…」
ブリリアントカットダイヤモンドとパヴェダイヤモンドを配した指輪。
あの再会の日に私がアテンドした婚約指輪だ。
しかももう一つ指輪が。
ブリリアントダイヤモンドをフルサークルにセッティングした指輪。
「マリッジリングは僕が選んだよ。重ね付けすると更に綺麗だね。次は葵が僕に」
渡されたもう一つのマリッジリングをそっと蓮さんの左手薬指にはめる。
「予行練習だね」
「本番も魔法みたいに指輪を出してくれるのですか?」
「もっと演出を練らないといけないかな」
蓮さんの言葉に思わず笑ってしまう。