蒼い情熱が導く、あなたの極上な愛に酔いしれたら

「弊社に勤めていただいている方だとは知らずに、ただ純粋に素敵な女性だなと思って声をかけました」

「どのタイミングでお気づきになったのでしょうか?」

「僕は彼女が落としていた名刺を偶然拾って。ただ、その時は既に別れた後でしたので、名刺を頼りに帰国して直ぐに会いに行きました」

「まるで名刺がシンデレラのガラスの靴の様ですね」

「本当に。ただ手掛かりがなくても彼女とは運命を感じたので必ずまた会えると謎の自信もありました」

「では蓮さんはもう既に奥様に恋に落ちてしまっていたのですね」

「はい。あの出逢いからずっと彼女が恋しくて、今は愛しくて仕方ないです」


ニッコリと美しい笑顔で照れもせずに答える蓮さん。


「す、すみません、なんだか取材する私達の方が照れてしまって…」


こんなに愛されるなんて奥様は幸せですね、
と櫛山さんに言われてしまう。


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