年上幼馴染の一途な執着愛
「え!? ちょっと待って!? 何それどうなってんの!?私聞いてないんだけど!?」


フロアに向かう間、浅井さんが


「秋野さん、昨日彼氏できたらしいよ」


なんて言ったものだから、真山さんがものすごい勢いで私に詰め寄ってきた。
浅井さん、なんでこんなタイミングでバラすの!?
そう思ったけれど、


「昨日の今日で振られたせめてもの仕返し。じゃ、報告頑張ってー」


そんなことを私に耳打ちしながら浅井さんは楽しそうに私たちを置いて先に歩いていく。


「ちょっと秋野さん!? 聞いてないわよ!? あの幼馴染と!? ちょっと秋野さん!」


真山さんはそんなことにも気付かずに私の肩を思い切り揺さぶる。


「は、はい、そうです。でも真山さん、その話は後にしましょう? ね? ランチの時にちゃんと話しますから」

「いーや待てない! 今聞く! まだ始業まで時間あるから今聞くわ!」

「ちょっと、真山さ……揺らさないで……」


ぐわんぐわん頭を揺らされて酔いそうになりながら、真山さんに拉致られる。
そのまま昨日のことをほぼ吐かされたのは言うまでもない。
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