年上幼馴染の一途な執着愛
実家に戻ると、すぐに自室で振袖を脱いで部屋着に着替える。
昔お母さんに教えてもらった畳み方を思い出し、どうにか振袖を片付けることができた。
髪の毛だけ解いて、メイクはそのままでベッドに寝転ぶ。
目を閉じると、日向が和歌さんを抱き寄せている光景が浮かんでしまう。
わかってる。何か予期せぬことがあって、日向が和歌さんを支えただけだって。
わかってるのに、嫉妬心は消えてくれない。
それは多分、和歌さんが日向の元カノだという事実がそうしているのだと思う。
ただの知り合いだとか、学生時代の友人だとか、そのくらいなら気にしていなかった。
だけど、元カノが相手なら話は違う。
今も、もしかしたら二人で一緒にいるのかもしれない。
「……やだなあ……」
自分で逃げてきたくせに、黒い感情が湧き出てくる。
心の狭い自分が、大嫌いだ。
そのままどれくらい時間が経過したのだろうか。
玄関が開く音が聞こえて、両親が帰ってきたのかと思って起き上がる。
部屋の時計を見ると、帰ってきてからまだ一時間くらいしか経っていないようだった。
思ってたより早く帰れたのかな。
立ちあがろうとしたけれど、くらりと眩暈がしてベッドに逆戻り。
お酒を飲みすぎたと適当に言って帰ってきたけれど、あながち間違いではなかったようだ。
天井を仰ぎ見ながら目を閉じていると、ドアをノックする音が聞こえた。
「……はい」
お母さんが様子を見に来たのかな。そう思って返事をすると、無言で扉が開いた音がした。
「お母さん、まだちょっと休みたい──」
「──夕姫」
お母さんだと思って話しかけたら、どうやら違ったらしく肩が跳ねた。
驚いて目を開けると、そこには私を見てホッとしたように座り込んだ日向がいた。
「……日向? なんで……」
「はぁー……マジで焦った。無事でよかった」
「え……?」
日向の言葉の意味がわからなくて、ゆっくり身体を起こした。
昔お母さんに教えてもらった畳み方を思い出し、どうにか振袖を片付けることができた。
髪の毛だけ解いて、メイクはそのままでベッドに寝転ぶ。
目を閉じると、日向が和歌さんを抱き寄せている光景が浮かんでしまう。
わかってる。何か予期せぬことがあって、日向が和歌さんを支えただけだって。
わかってるのに、嫉妬心は消えてくれない。
それは多分、和歌さんが日向の元カノだという事実がそうしているのだと思う。
ただの知り合いだとか、学生時代の友人だとか、そのくらいなら気にしていなかった。
だけど、元カノが相手なら話は違う。
今も、もしかしたら二人で一緒にいるのかもしれない。
「……やだなあ……」
自分で逃げてきたくせに、黒い感情が湧き出てくる。
心の狭い自分が、大嫌いだ。
そのままどれくらい時間が経過したのだろうか。
玄関が開く音が聞こえて、両親が帰ってきたのかと思って起き上がる。
部屋の時計を見ると、帰ってきてからまだ一時間くらいしか経っていないようだった。
思ってたより早く帰れたのかな。
立ちあがろうとしたけれど、くらりと眩暈がしてベッドに逆戻り。
お酒を飲みすぎたと適当に言って帰ってきたけれど、あながち間違いではなかったようだ。
天井を仰ぎ見ながら目を閉じていると、ドアをノックする音が聞こえた。
「……はい」
お母さんが様子を見に来たのかな。そう思って返事をすると、無言で扉が開いた音がした。
「お母さん、まだちょっと休みたい──」
「──夕姫」
お母さんだと思って話しかけたら、どうやら違ったらしく肩が跳ねた。
驚いて目を開けると、そこには私を見てホッとしたように座り込んだ日向がいた。
「……日向? なんで……」
「はぁー……マジで焦った。無事でよかった」
「え……?」
日向の言葉の意味がわからなくて、ゆっくり身体を起こした。