年上幼馴染の一途な執着愛
「……でも、さっき和歌さんと何か揉めてなかった? てっきり復縁迫られてるんだと思っちゃって……」

「え? あぁ、違う違う。そもそもアイツ、今彼氏いるらしいし。あれは夕姫のこと聞かれてたんだよ」

「え?」

「厳密に言えば、今付き合ってる人がいるのかって聞かれたからいるって答えた。そしたら昔のよしみでどんな人か見せてくれってうるさくて。ちょっとくらい会わせてくれたっていいじゃんって言い始めてさ。星夜にもまだ言ってないのに横山に先に会わせるとかありえないだろ? それに夕姫は絶対嫌だろうし……。それで、揉めてたんだよ。そこに人がぶつかってきて、後は夕姫も知っての通り」

「……」

「夕姫が走って会場戻った後、俺がすぐに追いかけたからバレたんだろうな。後から横山に話しかけられたよ。悪いことした、彼女に謝っといてって。誤解してるだろうからちゃんと話してあげてほしいってさ。タイミング悪くてなかなか話しに行けなかったのも見てたんだと思う」

「……ごめん、私、とんでもない勘違いしてた……」

「いやぁ、あんな状況見たら勘違いもするよ。逆の立場なら俺発狂してたと思うし。本当ごめんな。せっかく星夜の結婚式楽しみにしてたのに、俺のせいで台無しにしちゃったな……」


まさか、あの揉めてる内容が私のことだなんて思わなかった。
復縁を迫ってるとか、そんなことかと思ってた。
私、とんでもない勘違いをしてた。
勝手に勘違いして、勝手に嫉妬して、勝手に傷ついて、勝手に日向のこと避けて。
何それ、恥ずかしすぎる。
私、めちゃくちゃ最低じゃん……。
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