年上幼馴染の一途な執着愛
「……ごめん、無理させた」

「ううん。大丈夫」


乱れた息が整ったころ、私たちはもう一度お風呂場にいた。
ベッドは宣言通り、今布団乾燥機で乾かしている。


「すっかり冷えちゃったよな」


日向はそう言って追い焚きした湯船の中で私を抱きしめてくれるけれど、あまりにも情事が激しかったから寒さを感じるどころか暑いくらいだったなんてことは言えない。


「……あー……明日の仕事行きたくねぇな。もう一日有給とっとけば良かった」

「ふふっ、私も。日向とゆっくりしてたかったな」


顔を見合わせて、どちらからともなくキスをする。


「日向ってキス上手いよね」

「え? そうか? 自分じゃよくわかんないけど」

「なんか、女慣れしてる感じ」

「ははっ、そんなことないから」

「あるよ。元カノさんたちに、また嫉妬しちゃう」

「……大丈夫。俺には夕姫だけだから」

「……うん。ありがとう」


日向は私の身体を撫でたり触ったりと自由に手を動かしながらも、


「のぼせてないか? 具合悪くなったりしてない?」


と心配そうに私の顔を覗き込んでくる。
その度に笑って


「大丈夫だよ」


と答えると、安心したように笑う。
その表情がたまらなく好きだ。
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