年上幼馴染の一途な執着愛

「今どれがいいか悩んでて。日向は決まったの?」

「あぁ。そこにあったダブルにした」

「ダブルいいよね。どうしよう……」


ずっとシングルを見てたけど、確かにダブルのゆったりさも捨て難い。
でも金銭的にも今は節約したいしな……。
まだ時間がかかりそうだったから、日向には別のコーナーを見ててもらって私は真剣に悩むこと十五分。
間を取ってセミダブルのベッドに決めて、日向がいるであろうソファが並ぶコーナーに向かった。


「日向」

「あぁ、ベッド決まったか?」

「うん。セミダブルにした。日向はソファ決まった?」

「いやあ、それがこっちはなかなか決まんなくて」


どうやらグレーのソファとダークブラウンのソファで悩んでいる様子。
どっちも同じくらいの値段で、座り心地もふっかふかで最高。


「夕姫はどっちがいいと思う?」


そう聞かれたから、ほとんど即答で


「グレーかな。日向にはブラウンよりもグレーの方が似合うと思う。あと、単純に個人的に私はこっちの色の方が好き」


と答えると、


「わかった。グレーにする」


と日向も即答して驚いた。


「え、いいの? 私の意見採用して」

「俺にはグレーの方が似合うんだろ? ならそうする」


そう言いながら嬉しそうに商品カードを取っていた。


他にも色々と見て周り、あらかた必要なものを揃えることができた。
私も日向も引っ越し予定に合わせて搬入の日を決めてもらう。
外に出た時には、もうだいぶ時間が経ってしまっていた。
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