年上幼馴染の一途な執着愛
「うん。だからそんな"地雷踏んだ"みたいな顔しないでよー」
私が笑うと、二人は複雑そうな表情をしながらも笑い返してくれた。
「まぁ……あれだ。そういう時はたくさん食って飲め。んで忘れろ」
頬杖をつきながらそう言って私の頭を撫でてくれる日向の大きな手に、なんだか安心感を抱いて頷く。
お母さんの作ってくれたおいしいご飯と、二人の優しさ。
それが私の凝り固まった心に沁みて、気を抜いたら泣いてしまいそうだった。
「……ありがと」
それをグッと堪えて、笑いながらご飯を食べた。
食べ終わった食器を洗ってお風呂に入っている間に、二人は部屋に戻ったようだ。
日向が泊まる時は私とお兄ちゃんの部屋の奥、昔は物置として使っていた突き当たりの部屋で寝泊まりしている。
時刻は二十三時。もうすぐ年も明けるだろう。
それぞれ部屋で休んでいる頃だろうか。
気が付けばお母さんもお父さんももう寝てしまったようで、リビングも暗くなっていた。
私は水を飲んでから、冷蔵庫に残っているビールをいくつか拝借して部屋に戻る。
ベッドに腰掛け、窓の向こうに広がる雪景色を眺めながらビールの缶のプルタブに手をかけた。
お兄ちゃんが言う束縛彼氏、信明くんとはかなり長く付き合っていた。
学生時代からの仲で、もう六年ほどだろうか。実は結婚の話も出ていた。
そろそろ親に紹介して、なんて話も出ていたんだ。
それなのに。
信明くんが、浮気していることがわかった。いや、違うか。二股をかけられていることがわかったのだった。
私が笑うと、二人は複雑そうな表情をしながらも笑い返してくれた。
「まぁ……あれだ。そういう時はたくさん食って飲め。んで忘れろ」
頬杖をつきながらそう言って私の頭を撫でてくれる日向の大きな手に、なんだか安心感を抱いて頷く。
お母さんの作ってくれたおいしいご飯と、二人の優しさ。
それが私の凝り固まった心に沁みて、気を抜いたら泣いてしまいそうだった。
「……ありがと」
それをグッと堪えて、笑いながらご飯を食べた。
食べ終わった食器を洗ってお風呂に入っている間に、二人は部屋に戻ったようだ。
日向が泊まる時は私とお兄ちゃんの部屋の奥、昔は物置として使っていた突き当たりの部屋で寝泊まりしている。
時刻は二十三時。もうすぐ年も明けるだろう。
それぞれ部屋で休んでいる頃だろうか。
気が付けばお母さんもお父さんももう寝てしまったようで、リビングも暗くなっていた。
私は水を飲んでから、冷蔵庫に残っているビールをいくつか拝借して部屋に戻る。
ベッドに腰掛け、窓の向こうに広がる雪景色を眺めながらビールの缶のプルタブに手をかけた。
お兄ちゃんが言う束縛彼氏、信明くんとはかなり長く付き合っていた。
学生時代からの仲で、もう六年ほどだろうか。実は結婚の話も出ていた。
そろそろ親に紹介して、なんて話も出ていたんだ。
それなのに。
信明くんが、浮気していることがわかった。いや、違うか。二股をかけられていることがわかったのだった。