年上幼馴染の一途な執着愛
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信明くんと出会ったのは高校卒業後、短期大学に進学と同時に上京してすぐのことだった。
生活費を仕送りしてもらっていたけれど、少しでも自分で払いたくて始めたアルバイト。そこで出会ったのが私より五つ年上の信明くん。
『信明って呼んで』
『あ、私は夕姫です。呼ばれ慣れてるのでユウって呼んでください』
『わかった。よろしくなユウちゃん』
一年浪人したらしく当時大学四年生だった彼は、私にとってはすごく大人の男性に見えた。
バイト先は居酒屋で、就職が決まったからと卒業までの間だけバイトをしていた信明くんは私の教育係のようなものだった。
仕事に慣れた頃食事に誘われて、私もいい人だなと思っていたからとんとん拍子に付き合うことになった。
それから彼は就職。私は学生のまま。
時間のすれ違いはあったけれど、仕事が終わると家に遊びにきてくれたりとそれなりに仲良くやっていたと思う。
私が社会人になってからは会える時間が短いから、と半同棲のようになっていたけれど、信明くんの友達が結婚するという話を聞いた時に、
『俺らもそろそろ考えてみる?』
そう言ってもらえて嬉しかったのを今でも覚えている。
そんな信明くんをどうしてお兄ちゃんが"束縛彼氏"だなんて呼ぶのかと聞かれれば、私が年末年始などに地元に帰省しなくなったことが原因だと思う。
上京して最初の年の大晦日、私は当たり前のように荷造りをして帰省の準備を進めていたところ、信明くんが急に不機嫌になった。