年上幼馴染の一途な執着愛

昔話と執着

日向と気持ちが通じた後、しばらく抱きしめ合っていた私たちはその後何をするでもなく、ただ寄り添いながらお茶を飲みつついろんな話をした。
今までのこと、仕事のこと、人間関係のこと。
幼い頃の、出会いの話。


「覚えてる? 私たちが初めて会った時のこと」

「当たり前だろ。忘れるわけない」

「ふふ、私、あの時日向とこんなに仲良くなるなんて思ってなかった。あの時の日向、すごい嫌なやつだったから」

「自分でもそう思うよ。……でも、俺が夕姫のこと最初に好きになったのは、多分あの日だ」

「……え?」

「覚えてるだろ? あの日、初対面でお前が俺にブチギレたこと」

「うん。良くも悪くもあれは忘れられるわけないよね」
「……俺、多分あれでお前に惚れた」

「うっそ、あれで!?」

「あぁ。それが初恋。……あんなに真正面から俺にぶつかってきた女は、お前が初めてだったんだよ」


懐かしそうに目を細める日向に、私も思い返す。

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