可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
(変な汗、かいちゃったわ)
ルシアはチラリとカイルを見た。
カイルはいつもと変わらぬ笑顔だ。
ルシアはほっと安心し、歩き出した。
するととても良い香りが漂ってくる。おなかがグーと鳴り、ルシアは自分の下腹部を押さえた。
「おなか空いたね。なにか食べようか? なにがいい?」
カイルが尋ねる。
「ねぇ! あれはなに? すっごい良い香りがしてくるの!」
ルシアがひとつの屋台を指さした。