可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
「ああ、これからこの村の名産にしようと思っているのポルキノコだよ。ソテーにして売ってるんだ。食べてみる?」
ルシアはコクコクと頷いた。
カイルはポルキノコとベーコンのソテーを買い、ルシアに手渡す。
「ああ~! ニンニクのいい香り。それに肉厚なキノコね。ナッツの香りはキノコから?」
「キノコなのにナッツの香りが不思議だよね。鉄が取れなくなった坑道でキノコを育てているんだよ。鉄の次の産業になったらいいな、って考えているところなんだ」
「へぇ、すごい! これも領主様の発案?」
「それは、領主様の孫らしいよ」
実はカイルの発案だが、それはまだ口に出せない。
「とっても博識なお孫さんがいるのね」
ルシアは感心しながら、キノコを口に運ぶ。