可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
カイルは一瞬面食らいつつ、そのキノコを頬張った。
「ね? 美味しい?」
ルシアは天真爛漫に尋ねる。
「うん。美味しい」
「とっても美味しいわよね!」
ルシアはそう言うと、またひとつ頬張る。
そして、また、カイルにキノコを差しだした。
「もうひとつ、あーん」
カイルは笑いながら口を開ける。
(間接キスになってるなんて、ルシアは気付いてないんだよね……)
カイルは少し残念に思いながらも、今の幸せを甘受した。