可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

「これは、魔晶石の力で、冷たいものは冷たいまま、熱いものは熱いまま、保冷保温ができる魔導具の給水器なんです」

 ルシアが言うと、客たちがホウと声をあげる。

「これは便利だな」

「冷たいのも使えるのがいいね」

「でも、魔導具ってお高いんでしょう?」

 ルシアは微笑んだ。

「もし、気になるようなら、お試しで一ヶ月無料で貸し出しします。気に入っていただけたら、ご購入いただくか、購入が難しかったら有料で貸し出しもできますよ!」

「おいおい、ルシアちゃん、そんなんじゃ商売にならないよ」

 万屋の店主がハラハラとして口を挟む。
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