可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

「なにか悩みでもあるの?」

 ルシアに尋ねられ、カイルは曖昧に笑った。

「うーん。ルシアが人気でちょっと心配だなって。むりやり攫われたらどうしよう」

 それを聞いてルシアは噴き出した。

「そんなことあるわけないじゃない。カイルは心配性ね」

「だって……」

<儂がいる>

 ウルカヌスが答えるが、カイルには聞こえない。

「オイラもいるよ」

「キキキ」

 クッキーを頬張ったニィとバンクが言う。
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