可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
イライラとしながら、レモラは打ち合わせ場所のドアを開けた。
不機嫌そうな顔で、父ジューレ侯爵がレモラを睨む。
その他の高官たちは呆れ顔だ。
レモラは肩身の狭い思いで、蚊の鳴くような声で謝罪した。
「遅れて申し訳ございませんでした……」
あからさまなため息が部屋中に満ちた。
レモラは羞恥で顔を真っ赤にし、父の後ろの席に着いた。
「ジューレ侯爵は、少しご子息の指導をなされた方がよろしいのでは?」
嫌みったらしくひとりの男が言う。