可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

 レモラは小さくため息をついた。

「だから、しかたがないだろ? 腕時計はかわりが見つかるまで大目に見てくれ。それと、いままでルシアがしていたスケジューレの入力、それくらいは君がしてくれ」

 レモラの言葉にミゼルは唇を噛む。

「そんなの、できないですぅ」

 ルシアの魔導具腕時計は、スケジュールを入力すると任意の時間に教えてくれるのだ。レモラはそれに頼り切っていた。

 朝の起床から、提出物の〆切り、仕事はもちろん遊びの予定まで、ルシアがレモラのスケジュールを管理し、入力していた。

 しかし、ルシアがいなくなってからスケジュールを管理し、入力する人がいなくなってしまったのだ。
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