可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

(取説も見つけなきゃならないし……、見つけたって、私にできるとも思えない)

 ミゼルは悲しかった。

 ルシアの魔導具はミゼルも持っていた。正確にいえば駄々をこねて譲ってもらったものだ。美顔ローラーなどの美容機器だが、それも最近調子が悪くなり、取説を見たばかりだったのだ。

 しかし、ミゼルにも母ローサにもよくわからなかった。

 使用人に修理を任せたが、ルシアがいた頃と同じようには戻らなかった。たしかに動くようにはなったのだが、効果が弱まった気がするのだ。
< 231 / 458 >

この作品をシェア

pagetop