可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました！～念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ！～

「そんなこと……、できるわけがないだろう!!」

　そう怒鳴ると、ガウンを羽織り、部屋から逃げ出していく。

「お坊ちゃま!!　ご指示を！」

「指示は……指示は……！　そうだ！　代理の代理をお前に任せる！」

「はい!?　わたくしですか??　たかだかメイド長のいうことを、鉱山の男たちが聞くわけなどございません。そもそも、ほかに適任がいるではありませんか！」

「じゃ、ソイツに頼め！　俺からの命令だと言え！　わかったな!!」

　メイド長は、適任者を選ぶことすらできないレモラに失望した。