可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
7.青い小鳥に導かれ
カイルは山火事の後始末で忙しいあいだ、ルシアの魔導具工房は休業だ。
人出が少ないというのもあるが、心配性のカイルが「僕がいないあいだは店を休んで体を休めて」とルシアに頼み込んだというのもある。
カイルは王都まで出向き、火事の報告をするのだそうだ。
(山火事で魔法を使っているところも見たし、カイルってシグラ王国の貴族なのかもしれないわね。なぜ商人を名乗っているかは知らないけれど、自分から話してくれるまで、聞くのはやめよう)
ルシアは思う。