可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
ルシア自身が子爵令嬢の身分を捨てた身だ。肩書きを隠しておきたい気持ちも理解できる。
ルシアは魔導具の研究をしつつ、のんびりと過ごしていた。村自体も、山火事の影響で落ち着きがないのだ。店を開けても人は来ないだろう。
ルシアはカイルが帰ってくるまでに、ウルカヌスの修理をすることにした。
山火事で浴びた水と、埃がペンダントの機構に入ってしまったらしい。
「うーん……。防水防塵加工をしたほうがいいかしら?」
<できるならやってくれ>
ウルカヌスが言う。