可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

「ほう、オーバーホールは終わったか」

 ウルカヌスが目覚める。ウルカヌスの声は、ルシア以外の人間にも聞こえるようになっていた。

 しかし、以前から聞こえていたルシアはその変化に気がつかない。

「やっぱりまだ完全じゃないよね」

 ルシアは苦笑いした。

「ああ、だが、いつもよりずっと心地がいい。回数を重ねるたびにどんどん体が軽くなるようだ。毎度腕を上げるな、ルシア」

 ウルカヌスは答えた。
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