可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
「看板は閉店になってるのになんで?」
ニィは小首をかしげて、窓から外を覗き見た。
以前、ルシアにカラクリ箱の修理を依頼した男がやってきている。
ニィは不愉快そうに眉を顰めた。
「まーた、あのカラクリ箱の眼鏡の男が来てる。第一王子の魔導具師は、礼儀も知らなければ、字も読めないの?」
ニィが呟き、ルシアは噴き出す。