可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

「今日は、お前の知人を連れてきたのだ」

 眼鏡の男はそう言うと、きびすを返した。

 かわりにフードを被った男が前に出て、フードを取る。

 ルシアは突然の訪問者に、小首をかしげた。

「ルシア! 探したんだ!! 俺と一緒にヒベルヌス王国へ帰ろう!!」

 片膝を床につき、プロポーズでもするように花を突き出すが、勢い余ってよろける。

 卒業パーティーでのカイルとは比べものにならないほど不格好だ。
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