可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

「お前の作った魔導具がことごとく壊れていく! お前が俺を呼び寄せるために意地悪しているんだろう?」

「えええ~……そんなわけないでしょう……。取説だって残してありますよ?」

 ルシアは呆れた。

「取説は見つからないし、見つかった物も直らない!! お前の望みどおり迎えに来てやった。さぁ、帰るぞ」

 レモラはルシアの手を取ろうとした。

 ルシアはその手を振り払う。

「いやです!! もう、私はシグラ王国の人間です」
< 314 / 458 >

この作品をシェア

pagetop