可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

「意地を張るな。可愛げのない。俺が結婚してやるんだから、お前はヒベルヌス王国の人間だ」

 レモラは忌々しそうに吐き捨てる。

「そんなのまっぴらごめんです!! 帰ってください!!」

 レモラとルシアが押し問答をしていると、眼鏡の男が戻ってきた。

 手に持つ網には、バンクが捕らえられていた。魔獣捕獲用の網を使ったのだ。バンクはウルカヌスのペンダントを抱えこんで、毛を逆立て怒っている。

「バンク! ウルちゃん!!」

 眼鏡の男は下卑た笑いをルシアに向けた。そして、レモラに告げる。
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