可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

「理由なんてどうでもいい。そんなに大切なら、俺の言うことを聞くんだ。ルシア」

 レモラはルシアに手を伸ばした。

(気持ち悪いっ!)

 ルシアは反射的に一歩下がる。

「いうことを聞かないなら」

 レモラは眼鏡の男を見た。眼鏡の男は愉快そうに唇の端を片方だけ上げ、網を揺する。

「キキキ!!」

 バンクが反抗するように吠えかかる。
< 318 / 458 >

この作品をシェア

pagetop