可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

 レモラはその反応を見て、なぜか愉快そうだ。

「さあ、書き置きを残せ。『店は閉店、私を探さないで』と、な」

 レモラと眼鏡の男に付き添われ、ルシアは一度店に入った。

 店には殴られたのか、傷ついたニィが横たわっていた。

「ニィ!」

「……ごめ、ルシア……、ごめん」

 ニィは立ち上がれないまま、涙を流した。
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