可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

「いいのよ、ニィ、気にしないで」

 ルシアが言うと、レモラが笑う。

「そうだ。気にすることはない。屋敷妖精なんだからな、ルシアなんかについてくるからこんな酷い目に遭う。ファクト子爵家でおとなしく床でも拭いてれば良かったんだ」

「ルシアのせいじゃ……ない……」

 ニィが言えば、レモラは不快そうに眉を顰めた。

「素直にいうことを聞くなら、ルシアと一緒に連れて帰ってやろうかと思ったが、やめた。主人のいない屋敷で干からびて消えろ」
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