可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
「そんなことないよ。ニィが残っていてくれたから、僕らはルシアを助けにいける」
カイルが微笑んで、ニィは半泣きになる。
「カイルぅ~!!」
「だから、一緒に行こう。ニィ! 僕はヒベルヌス王国に詳しくない。きっと君の力が必要だから」
「……うん!!」
ニィは力強く頷いた。
ふたりは魔導具工房のドアを開いた。
青い小鳥がふたりを待っている。
カイルはニィを抱いて馬に飛びのった。そして、青い小鳥に風魔法で追い風を送る。
今からルシアを助けにいくのだ。