可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
8.尻拭いはもうごめん
ルシアはジューレ侯爵家のタウンハウスに連れてこられた。
眼鏡の男は、バンクの入った網を使用人に引き渡すと、侯爵家から出ていった。役目は終わりと言わんばかりだ。
「良く帰ってきてくれたね、ルシア」
諸手を挙げて迎え入れたのはジューレ侯爵である。
卒業パーティーの前には、ルシアを遅刻させるために画策した当事者なのに、あからさまな手のひらがえしだ。