可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
(この人なにもわかってないわ……)
ふと視線を感じてみると、ミゼルが顔を真っ青にしてこちらを見ていた。
「あ、ミゼル……」
ルシアが名を呼ぶと、レモラも振り向きミゼルを見た。
「ああ、ミゼル、いたのか」
「レモラ様……今のお話……」
「聞いていたなら話が早い。ルシアが正妻で、お前が妾だ。いいよな?」
レモラはなんの悪気もないように言った。