可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
「……私のこと……今、お前……って? 酷い! 私のこと愛してるって、お継姉様より可愛いって言ったのに、私を妾にするなんて!」
「ああ、言ったっけな。でも、お前、使えないじゃないか。魔導具のこともなにも知らないし、それじゃジューレ侯爵家の嫁としては困るんだよ」
レモラはこともなげに言った。
「だって、なにもできなくっていいって! お継姉様は魔導具が扱えるからって、威張って小賢しいって!!」
「俺の気の迷いだった。恋愛は可愛いだけでもいいが、結婚は別だ。姉妹なんだから仲良くしろよ」
レモラはそう言うと、ルシアを見て微笑んだ。