可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
その瞬間、ローサがルシアに襲いかかった。手には短剣を持っている。
「ルシア、よくも恥をかかせてくれたわね! お前さえいなければ、ミゼルが侯爵夫人になれるのに! お前など死ねばいいのよ!」
カイルが、ローサの手をはたき、短剣が地面に落ちる。
ウルカヌスがルシアを抱き上げ、カラカラと転がった短剣をニィが拾い上げた。
バンクはローサに飛びかかり、顔をひっかく。
「ギャァ!! この獣め!!」
ローサが髪を振り乱して暴れると、背後にいた男が、彼女の腕を捻りあげた。