可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
「心配かけてしまったわね。でも、私は大丈夫よ」
使用人たちににこやかに微笑むと、反対にファクト子爵を睨みあげる。
「それにしてもです! お父様!! なんでなんの連絡もしてくれなかったんですか?」
「いや……問題なく離婚できる証拠を集めていて……その……」
ファクト子爵はしどろもどろになりながら目を逸らす。
ルシアはさらにギンと眼光を鋭くした。
「だって、ルシアを……あんな……」
ファクト子爵は助けを求めるようにカイルを見た。