可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
カイルは口元を押さえ、笑いを堪えている。
「だから、その、完膚なきまでに叩きのめさなくっちゃと思って……ね?」
「完膚なきまでに……。お父様、怖いです」
ルシアは呆気にとられた。
「やだなぁ。ルシアがされたことを思えば、最低でもそれくらいはしないと。でも、仕事は完璧にできたよ! ローサの雇った執事は無能だったからね、ローサの横領や、ルシアに対する虐待、ルシアを追いだしてから宮廷の納品魔導具の偽装など、いろいろと証拠が残っていてね。国王も教会も、すんなりと離婚を認めてくれたよ!」
ファクト子爵はニッコリと微笑んだ。