可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

「いったいなにをやってるのよ……」

 ローサの所業にルシアは頭を抱えた。フォローのしようがない。

「それに、今回の件もまとめて、貴族院で審議されるよ。ジューレ侯爵家が、ファクト子爵家の功績を自分の名前で出していたことも報告済みだしね。それに領地の山火事の件と問題は山積みだ。ただではすまないよ」

 ファクト子爵は悪い笑顔で微笑んだ。

 ルシアは貴族院での審議を想像し、クラクラとしてくる。どう考えても、ジューレ侯爵家でまともに対応できるわけがない。

(お父様が本気を出したら、どうなるか想像がついたでしょうに……。学者気質だから、手心を加えるとか知らないのよ。反論もできないほどに証拠を集めたでしょうね。怖い、怖い)
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