可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
ローサはルシアを乱暴に引っ張る。
「ああ、本当に忌々しい子! こんな騒ぎを起こして恥ずかしくないの!? 平民になんて色目を使って、いやらしい。だから、レモラ様に捨てられるのよ!」
そう喚きながら、ルシアを部屋に押し込んだ。
「このドアに釘を打ってしまいなさい!! どこぞの平民と子供でもこさえたらみっともないわ!!」
そう使用人たちに命じる。
「お継母様! それは、いくらなんでも!」
ルシアが声をあげると、ローサは満足したように微笑み、彼女を突き飛ばした。
「いつも、いつも、平気そうな顔してお高くとまっているけれど、もうレモラ様の婚約者じゃない! アンタを大事にする理由はなくなったのよっ!!」
ローサは吐き捨てた。