可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

<……まったく、脳天気だな>

「そうかしら?」

 ウルカヌスが呆れ声で言うと、ルシアは笑った。

「だって、ウルちゃんと一緒だもん! なんにも心配いらないわ」

<お主のそういうところが……、なんというか、……嫌いではない>

 ふたりで笑いあう。

 すると、ボストンバッグのファスナーが内側からジジと開いた。

「オイラもついてきちゃった」

 テヘと、はにかみながら現れたのはニィである。

「ニィ!!」

 ルシアはニィを抱き上げる。
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